W3C

【注意】この仕様の正式版は、W3Cのサイト内の英語版のみです。また、この翻訳は原文と技術的に等価であることを意図していますが、誤訳がありうることは留意してください。

ユーザー・エージェントのアクセシビリティに関する指針 石川准監訳

W3C勧告案2000年3月10日

本バージョン:
http://www.w3.org/TR/2000/PR-UAAG10-20000310
(プレーン・テキストgzip PostScriptPDFHTMLのgzip tarファイルHTMLのzipアーカイブ)
最新バージョン:
http://www.w3.org/TR/UAAG10
旧バージョン:
http://www.w3.org/TR/2000/CR-UAAG10-20000128
編集者:
Jon Gunderson, University of Illinois at Urbana-Champaign
Ian Jacobs, W3C

要約

この文書の指針では、障害を持つ人々にとってアクセス可能なユーザー・エージェントの設計方法を開発者に説明します。ユーザー・エージェントは、グラフィカル ・デスクトップ・ブラウザ、マルチメディア・プレーヤ、テキスト・ブラウザ、音声ブラウザ、プラグイン、その他、Webコンテンツへのアクセスを提供する支援技術 を含んでいます。この指針で取り上げているのは、おもに汎用のグラフィカル・ユーザー・エージェントのアクセシビリティですが、そこに示されている原理は、ほかの種類のユーザー・エージェントにも当てはまります。これらの原則に従うことは、障害を持つ人々にとってアクセス可能なWebを作成するのに役立つとともに、すべてのユーザーにとって恩恵となります。

この文書は、World Wide Web Consortium (W3C)のWebアクセシビリティ・イニシアティブ (WAI)によって発行されるアクセシビリティ文書シリーズの1つです。

この文書のステータス

このセクションでは、本書の発行時点におけるステータスについて説明します。本書は他の文書によって置き換えられることがあります。この文書シリーズのステータスは、W3Cにおいて管理されています。

この文書は、W3Cメンバーおよびその他関係者がレビューするための『10 March 2000 Proposed Recommendation of User Agent Accessibility Guidelines 1.0(2000年3月10日ユーザー・エージェント・アクセシビリティ指針1.0勧告案)』です。W3C諮問委員会メンバーは、2000年4月7日までに wai-ua-review@w3.org(W3Cチームのみが閲覧可能)に正式レビュー・コメントを送付することができます。今回の改訂版は、候補勧告のレビュー期間に指摘された事項に対する解答を反映しています。この文書の変更履歴はWeb上で入手可能です。

注意: この文書にある3つのチェックポイント(チェックポイント5.1チェックポイント5.2チェックポイント5.4)は、2000年3月10日における候補勧告であるW3C DOM Level 2 [DOM2] 仕様を表しています。ユーザー・エージェント指針作業グループは、勧告案に進む際に仕様の依存性を追跡する予定です。

勧告案としての発表は、W3Cメンバーシップによる指示を行うものではありません。これは、引き続き草案文書であり、必要に応じて他の文書への更新、置き換え、または廃止が行われることがあります。W3C勧告案は「進行中の作業」であり、それを超える範囲で取り上げることは適切ではありません。

一般の人々は、この文書に関するコメントをパブリック・メーリング・リストw3c-wai-ua@w3.org(パブリック・アーカイブ)にお送りいただくことができます。

この文書は、Webアクセシビリティ・イニシアティブの一環として作成されました。ユーザー・エージェント作業グループの目標は、宣言に記されています。作業グループ参加者のリストは入手可能です。

現在のW3C勧告および他の技術文書のリストについては、http://www.w3.org/TRを参照してください。 -->

目次

この文書の付録[UAAG10-CHECKLIST]には、すべてのチェックポイントが参考に役立つようにリストされています。


1. 序文

この序文(セクション1)では、セクション2にリストされた指針を理解するための基礎知識を提供します。各セクションの序文では、以下について説明しています。

1.1 アクセス可能な設計の恩恵

ユーザー・エージェント設計に関するアクセシビリティ問題に不慣れな人々は、多数の障害を持つユーザーが他の人々とは非常に異なる状況でWebにアクセスしているかもしれないことを考えてみてください。

ユーザー・エージェントは、障害を持つユーザーのさまざまな要件を考慮して設計しなければなりません。この文書では、ユーザー・エージェントのアクセシビリティを保証するために、ユーザー・エージェント開発者が満たさなければならない要件を指定します。

この文書の指針に従ったソフトウェアは、障害を持つユーザーにとって恩恵となるだけでなく、より優れた柔軟性、管理性、拡張性を持っており、すべてのユーザーにとって利益となります。多くのユーザーは、障害を持つユーザーと同様の要件を持ってWebをブラウズします。たとえば、

この文書の指針では、アクセス可能な設計のいくつかの基本原理について説明します。前の例で示したように、一般にアクセス可能な設計はすべてのユーザーにとって役に立ちます。

1.2 アクセス可能な設計の原理

この文書に従った場合、任意の種類のユーザー・エージェントの設計が改善されるような複数の原理に沿って構成されています。

ユーザー・インターフェースがアクセス可能となるようにする

障害を持つユーザーは、ユーザー・エージェントが提供するすべての機能にそのユーザー・インターフェースを通じてアクセスしなければなりません。ユーザー・インターフェースの一部分が使用できないユーザーのために、そのようなユーザー固有のニーズに対応する必要があります。ユーザー・インターフェースのアクセシビリティを保証するために、ユーザー・インターフェースの設計と試験に障害を持つ人々を招くべきです。

1つの要件として、ユーザーが各種の入力デバイス(マウス、キーボード、音声入力など)および出力デバイス(グラフィカル表示、音声出力、点字表示など)を使ってユーザー・インターフェースを操作できることがあります。多様な入出力方法(ユーザー・エージェントがサポートする標準入出力アプリケーション・プログラミング・インターフェース (API) により実現)は、ユーザーがユーザー・エージェントのコントロールやコンテンツに含まれるコントロールを操作するのを助けます。

もう1つの要件は、ユーザーがユーザー・インターフェースに対して2つの操作アプローチを持っていることです。

人々が何らかの方法でユーザー・エージェントを使用するためには、インストール手順(およびその後のソフトウェア更新手順)が、この文書の指針に従ってアクセス可能でなければなりません。たとえば、ユーザー・エージェントは、デバイスに依存しないアクセス、およびインストール手順におけるアクセス可能な文書を提供しなければなりません。さらにソフトウェアのバージョン間でユーザー・インターフェースの一貫性を保つことが重要です。特に開発者はユーザー・インターフェース・コントロールのレイアウト、既存の機能の動作、デフォルトのキーボード構成の変更を控えめにするべきです。しかし、一貫性は厳格な要件というわけではなく、一般的なアクセシビリティやユーザビリティを向上する方が重要です。

この文書は、ユーザー・インターフェース設計に関する一般的指針と同様であるか、それに関連した複数のユーザー・インターフェース要件を含んでいます。コンピュータ・ソフトウェアのユーザー・インターフェース設計に関する一般事項は、この文書の範囲を超えますが、一部のユーザー・インターフェース要件は、アクセシビリティにとって重要なことから取り上げられています。技法文書[UAAG10-TECHS]は、一般的なソフトウェア設計指針とプラットフォーム固有のアクセシビリティ指針に対するいくつかの参照を含んでいます。

注意:この文書は、広く採用されている一部の言語機能(例、レイアウト用のテーブルなど)に関するアクセス可能なユーザー・エージェントのサポートを取り上げていますが、その使用は推奨されません。

ユーザーによるコンテンツへのアクセスを保証する

ユーザー・エージェントは、次のようにしてコンテンツへのアクセスを保証しなければなりません。

ユーザーのオリエンテーションを失わせない

ユーザー・エージェントは、次のようなコンテキストを提供することにより、ユーザーがページまたはサイト内で常にオリエンテーションを失わないように助けることができます。

ユーザー・エージェントは、ユーザーがオリエンテーションを失う確率を最小限にするべきです。ユーザー・エージェントは、次のようにするべきです。

オペレーティング・システムの標準と規定に従い、オープンな仕様を使用します。

プラットフォームとオペレーティング・システムの標準や指針に従うことは、アクセシビリティ、ユーザビリティ、予測可能性を促進します。そうすることによって、デスクトップ・ブラウザは、標準インターフェースを通じて通信しなければならない支援技術に役立つ情報を作成することができます。コンテンツユーザー・インターフェースに関する情報をプログラマティックに利用可能にするようなアーキテクチャは、支援技術、スクリプト・ツール、自動化テスト・エンジンにとって有益です。また、ソフトウェアのモジュール化と再利用も促進します。

1.3 指針の構成

この文書にある11の指針は、アクセス可能なユーザー・エージェントの開発に関する一般原理を述べています。各指針には、次の項目があります。

それぞれのチェックポイント定義には、次の項目があります。

各チェックポイントは、ユーザー・エージェントをレビューする人々が、そのチェックポイントが満たされているかを検証するのに十分具体的な内容を目指しています。 注意: チェックポイントは検証可能になるように設計されていますが、各ベンダーがサポートする機能やAPIに関するベンダーの文書がないと、検証が難しい場合があります。

この文書は、付録として用語集を含んでいます。別の付録には、参照に便利なようにすべてのチェックポイントが表形式と箇条書き形式でリストされています[UAAG10-CHECKLIST]

1.4 関連リソース

『Techniques for User Agent Accessibility Guidelines 1.0(ユーザー・エージェントのアクセシビリティに関する技法の指針1.0)』[UAAG10-TECHS]という表題の別の文書は、各チェックポイントを満たすための提案や例を提供しています。また、この文書は、ユーザー・エージェントが各チェックポイントをどのように満たすことができるかに関する追加情報を提供する他のアクセシビリティ・リソース(プラットフォーム固有のソフトウェア・アクセシビリティ指針など)への参照も含んでいます。読者は、この技法文書に精通することが強く奨励されます。ここに提供される技法は説明のための例に過ぎず、リストされているストラテジーに加えて、またはそれらに代わって、他のストラテジーを使ってチェックポイントを満たすこともできます。この技法文書は、現在の指針より頻繁に更新される予定です。

『User Agent Accessibility Guidelines 1.0(ユーザー・エージェントのアクセシビリティに関する指針1.0)』は、Webアクセシビリティ・イニシアティブ(WAI)が発行するアクセシビリティ指針シリーズの1つです。このシリーズには、ほかに『Web Content Accessibility Guidelines 1.0(Webコンテンツ・アクセシビリティに関する指針1.0)』[WCAG10]や『Authoring Tool Accessibility Guidelines 1.0(オーサリング・ツール・アクセシビリティに関する指針1.0)』[ATAG10]もあります。WAIは、このシリーズ以外にもWebアクセシビリティに関する他のリソースや教材を提供しています。

1.5 文書の規定

この文書では、すべての部分で次の編集規定が使用されています。

1.6 優先度

この文書の各チェックポイントには、障害を持つユーザーにとっての重要性を示す優先度が指定されています。

[優先度1]
このチェックポイントは、ユーザー・エージェントが必ず満たされなければなりません。そうでない場合、障害を持つ1つまたは複数のユーザー・グループにとって、Webへのアクセスが不可能になります。このチェックポイントを満たすことは、一部の人々によるWebへのアクセスを可能にするための基本要件です。
[優先度2]
このチェックポイントは、ユーザー・エージェントが満たすべきです。そうでない場合、障害を持つ1つまたは複数のユーザー・グループにとって、Webへのアクセスが難しくなります。このチェックポイントを満たすことは、一部の人々がWebにアクセスする際の重大な障壁を取り除くことになります。
[優先度3]
このチェックポイントは、障害を持つ1つまたは複数のグループのユーザーによる情報へのアクセスを容易にするために、ユーザー・エージェントが満たすことができます。このチェックポイントを満たすことは、一部の人々によるWebへのアクセスを向上することになります。

1.7 適合性

このセクションでは、ユーザー・エージェントがこの文書に適合していることを有効に宣言する方法について説明します。宣言は誰でも行うことができます(例、ベンダーが自社製品について、サード・パーティーがその製品について、ジャーナリストが製品についてなど)。宣言は、任意の場所に発表できます(例、Webまたは製品文書)。

宣言者は、その宣言と適合性アイコンの使用に関するすべての責務を負います。宣言の主体(すなわち、ソフトウェア)が、宣言日付後に変更された場合、宣言者は宣言を更新する責務を追います。宣言者は、入手可能な最新の指針に適合することが奨励されます。

この文書では、RFC 2119 [RFC2119]に従って、「しなければなりません(must)」、「するべきです(should)」、「することができます(may)」の用語(および関連する用語)を使用しています。

適合性レベル

適合性レベルは、どの適合性レベルを満たしているかを示さなければなりません。

注意: 適合性レベルは、音声にレンダリングしたときにも理解できるように完全なつづりを記述します(例、"AA"ではなく"Double-A")。

適格な適合性宣言

適格な適合性宣言は、次の情報を含んでいなければなりません。

指針について:
宣言の主体について:
宣言のプロパティ:

この情報は、テキストまたはメタデータ・マークアップ(例、WAI適合性宣言のために設計されたリソース記述フレームワーク(RDF)[RDF10]とRDFを使用)の形で提供することができます。宣言のすべての内容は、『Web Content Accessibility Guidelines 1.0(Webコンテンツ・アクセシビリティに関する指針1.0)』[WCAG10]に従ってアクセス可能でなければなりません。

HTMLで表現された宣言の例を次に示します。

2000年3月10日、本製品(MyOperatingSystemバージョン2.3)は、W3Cの「ユーザー・エージェントのアクセシビリティに関する技法の指針1.0」(http://www.w3.org/TR/2000/PR-UAAG10-20000310)レベル"Double-A"に適合しました。適用外のチェックポイントのリストはオンラインで入手可能です。

宣言の有効性

次の場合、適合性宣言は指定された適合性レベルに関して有効です。

  1. 宣言が適格であり、かつ
  2. 宣言の主体が、そのレベルに関して適用されるチェックポイントをすべて満たしている。

宣言者(または関連する請負者)は、宣言の有効性に関する責務を負います。この文書の発行時点において、W3Cは請負者としては活動していませんが、将来はその任務を遂行するか、請負者に関する推奨を確立する可能性があります。

宣言が有効ではないことが立証されるかもしれない場合、宣言者はその宣言を修正または撤回することが求められます。宣言の完全な自動的批准は、現在可能ではないことに注意してください。

適合性アイコン

適合性宣言の一部として、Webサイト上、製品パッケージ上、文書内などで適合性アイコンを使用することができます。各適合性アイコン(適切な適合性レベルに従って選択)は、アイコンのW3C解説とリンクしていなければなりません。適合性アイコンの表示は、W3Cが宣言をレビューまたは批准したことを暗示するものではありません。アイコンは、適格な宣言を伴っていなければなりません。

注意: この文書がW3C勧告となった場合、アイコンおよびその使用法に関する追加情報がW3C Webサイトにおいて入手可能になる予定です。

チェックポイントの適用可能性

すべてのチェックポイントまたは指針が、あらゆるユーザー・エージェントに対して適用可能となるわけではありません。一般にユーザー・エージェントは、それがユーザーに適用する機能のアクセシビリティを保証するようなチェックポイントに準拠し、必要な機能を固有に実装しなければなりません。ユーザー・エージェントがキーボード入力をサポートしている場合、アクセス可能なキーボード入力をサポートしなければなりません。ユーザー・エージェントがイメージをサポートしている場合、作成者が提供する各イメージまたは等価代替物へのアクセスを保証しなければなりません。ユーザー・エージェントがスタイル・シートをサポートしている場合、そのスタイル・シート言語のアクセシビリティ機能を実装していなければなりません。ユーザー・エージェントがフレームをサポートしている場合、作成者が提供するフレーム代替物へのアクセスを保証しなければなりません。すなわち、ユーザー・エージェントがある機能を提供する場合、障害を持つ人々がその機能または等価代替物にアクセスできることを保証しなければなりません。

すべてのユーザー・エージェントがあらゆるコンテンツ・タイプ、マークアップ言語機能、入力または出力デバイス・インターフェースなどをサポートしているわけではありません。あるコンテンツ・タイプ、機能、またはデバイス・インターフェースがサポートされていない場合、それに関する要件を持つチェックポイントは、ユーザー・エージェントに対して適用されません。したがって、ユーザー・エージェントがスタイル・シートをサポートしている場合、スタイル・シートに関するすべてのチェックポイントが適用されます。ユーザー・エージェントがスタイル・シートをサポートしていない場合、それらのチェックポイントは適用されません。

マークアップ言語の機能に関するチェックポイントの適用可能性も同様に判断されます。ユーザー・エージェントがテーブルをサポートしている場合、テーブルに関する言語のアクセシビリティ機能をサポートしなければなりません(イメージ、フレーム、ビデオ、リンクなどについても同様)。技法文書は、HTML、CSS、SMILなどのW3C言語のアクセシビリティ機能に関する情報を含んでいます。

以上をまとめると、チェックポイント(またはチェックポイントの一部)は、次の場合を除き、ユーザー・エージェントに適用されます。


2. ユーザー・エージェントのアクセシビリティ指針

指針1. 入出力デバイスに依存しないアクセスをサポートする

ユーザーが、ユーザー・エージェントが使用するすべての入出力APIを通じて、そのユーザー・エージェント(およびそれがレンダリングするコンテンツ)と対話できることを保証します。

人々は入力と出力にさまざまなデバイスを使用するため、ユーザー・エージェント開発者は、ユーザー・インターフェースの中で多様性を保証しなければなりません。ユーザーに対するメッセージや警報は、音声またはグラフィックスによる合図のみに頼ってはなりません。テキスト、ビープ、フラッシュ、その他の技法をいっしょに使用することにより、これらの警報がアクセス可能になるでしょう。一般にテキスト・メッセージがアクセス可能になるのは、グラフィカル表示、ボイス・シンセサイザー、または点字ディスプレイを持つ人々により使用できるためです。

マウスを使用できないまたは使用しない人々は、キーボードを使うか、音声入力、ヘッド・ワンド、タッチ・スクリーン、その他のデバイスを通じてユーザー・インターフェースを操作できなければなりません。ユーザー・インターフェースを通じたすべての機能のキーボード操作は、ほとんどすべてのプラットフォームにおけるユーザー・エージェントのアクセシビリティにとって、最も重要な形態の1つです。キーボードはほとんどのユーザーにとって利用可能で、幅広くサポートされており、キーボード用に準備されたフックを使うと他の種類の入力も可能です。

すべての機能へのデバイスに依存しないアクセスを保証することに加え、開発者はサポートされるデバイスに関してオペレーティング・システムの標準APIを使用しなければなりません。これにより、支援技術はマウス、キーボード、ペン、その他の入力デバイスからイベントをシミュレートすることにより、ユーザー・エージェントをプログラマティックに操作できます。たとえば、標準APIが使用されている場合、標準の物理キーボードを通じてテキストを容易に入力できないユーザーも音声入力またはオンスクリーン・キーボードを使ってユーザー・エージェントを操作できます。

ユーザー・インターフェースのアクセシビリティに関するチェックポイント:

1.1 ユーザー・インターフェースを通じて利用可能なすべての機能が、ユーザー・エージェントがサポートする入力デバイスAPIを通じても利用可能であることを保証します。この要件から除外されるのは、入力デバイスAPI自身に含まれる機能(例、キーボードAPIのテキスト入力、ポインタAPIのポインタ動作など)です。[優先度 1]
注意: このチェックポイントで要求されるデバイスに依存しないアクセスについては、この文書の他のチェックポイントにより記述されています(例、インストール、文書化、ユーザー・エージェントのユーザー・インターフェース構成など。このチェックポイントでは、ユーザー・エージェントがオペレーティング・システムのすべての入力デバイスAPIを使用する必要はなく、ユーザー・エージェントが実際に使用する入力デバイスAPIを通じてのみソフトウェアをアクセス可能にします。
チェックポイント1.1に関する技法
1.2 オペレーティング・システムの標準の入力および出力デバイスAPIを使用する。 [優先度 1]
情報をレンダリングするときに標準出力APIをバイパスしないこと(例、スピードや効率のために)。たとえば、支援技術APIを通じてレンダリングを監視しているので、レンダリングされたコンテンツと関連付けられたメモリを操作するために標準APIをバイパスしないこと。
チェックポイント1.2に関する技法
1.3 ユーザーが、すべてのアクティブな要素デバイスに依存しない方法で対話できることを保証します。[優先度 1]
たとえば、視覚に障害があるユーザーや、身体的な障害を持つユーザーは、ポインティング・デバイスがなくてもテキスト・リンク、クライアント側のイメージ・マップにあるリンク、フォーム・コントロールアクティブ化できなければなりません。
注意:このチェックポイントは、チェックポイント1.1の重要な特殊ケースです。
チェックポイント1.3に関する技法
1.4 ユーザー・インターフェースを通じて利用可能なすべての技術が、標準のキーボード APIを通じても利用可能なことを保証します。[優先度 1]
注意:このチェックポイントは、チェックポイント1.1の重要な特殊ケースです。チェックポイント1.1における低レベル機能に関するコメントは、このチェックポイントに対しても当てはまります。チェックポイント10.8も参照してください。
チェックポイント1.4に関する技法
1.5 ユーザー・インターフェースを通じて利用可能なすべての非テキスト・メッセージ(例、プロンプト、警報など)が、ユーザー・インターフェース内にテキスト等価物も持っていること保証します。[優先度 1]
注意: たとえば、ユーザー・インターフェースが、グラフィカル・ボタンによる機能へのアクセスを提供している場合、テキスト等価物を含んだコントロールによる同じ機能へのアクセスも提供するようにします。ユーザーにイベントを通知するためにサウンドを使用している場合、ステータス・バー上のテキストでもイベントを知らせるようにします。チェックポイント5.7も参照してください。
チェックポイント1.5に関する技法

指針2. すべてのコンテンツに対するユーザー・アクセスを保証する

ユーザーがすべてのコンテンツ、特にテキスト等価物聴覚的説明など、作成者が用意したコンテンツの等価代替物にアクセスできることを保証します。

人々は、ユーザー・インターフェースの入力と出力にさまざまなデバイスを使用しているため、コンテンツも複数のモード(聴覚(合成および録音)、触覚(点字)、グラフィカル、またはそれらの組合せ)で利用可能にする必要があります。作成者とユーザー・エージェントは、多様なモードを保証するための責任を分担します。Webコンテンツ・プロバイダは、自分が使用しているマークアップ言語の規定に従って、イメージやビデオに対するテキスト等価物など、コンテンツの等価代替物を用意します(詳しくは、技法文書[UAAG10-TECHS]を参照)。ユーザー・エージェントは、このコンテンツ、そしてユーザー・エージェント自身が生成した代替物にユーザーがアクセスできることを保証しなければなりません。ユーザー・エージェントは、主コンテンツをレンダリングするか、代替物をレンダリングするか、両者をレンダリングするかをユーザーが指定できるようにするべきです。

等価代替物へのアクセスを保証することは、技術的な制約(例、移動ブラウザがグラフィックスを表示できない)または単に構成上の設定(例、インターネット接続が低速で、イメージをダウンロードしたくない)により、一部のコンテンツにアクセスできないユーザーがいるかことから、すべてのユーザーにとって利益となります。

コンテンツのアクセシビリティに関するチェックポイント:

2.1 ユーザーが、コンテンツの等価代替物を含むすべてのコンテンツにアクセスできることを保証します。[優先度 1]
コンテンツへのプログラマティックなアクセスの詳細は指針5を参照ください。
チェックポイント2.1に関する技法
2.2 指定された時間内にユーザーの入力を必要とするような表現の場合、ユーザーが時間を構成できるようにします(例、時間を長くするか、ユーザー・エージェントが表現を自動的に一時停止し、ユーザー入力を待ってから次に進む)。[優先度 1]
チェックポイント2.2に関する技法
2.3 作成者がマークアップ言語に必要なコンテンツに対するテキスト等価物を用意していない場合、作成者が用意したコンテンツに関する他の情報を利用可能にします(例、オブジェクト・タイプ、ファイル名など)。 [優先度 2]
チェックポイント2.3に関する技法
2.4 コンテンツテキスト等価物が明確に空(すなわち、空の文字列)になっている場合、何もレンダリングしません。[優先度 3]
チェックポイント2.4に関する技法

ユーザー・インターフェースのアクセシビリティに関するチェックポイント:

2.5 コンテンツについて複数の等価代替物が利用可能な場合、ユーザーがいずれかの代替を選択できるようにします。これには、代替物を表示しないという選択肢も含まれます。[優先度 1]
たとえば、マルチメディア表現に複数のキャプション(字幕)がある場合、ユーザーがいずれかのキャプションを選択できるようにします。キャプションの分け方としては、複数の詳細レベル、読解レベル、自然言語などが考えられます。
チェックポイント2.5に関する技法
2.6 テキスト・トランスクリプト対照テキスト・トランスクリプトキャプション聴覚的説明を関連する聴覚および視覚トラックと同時にレンダリングすることをユーザーが指定できるようにします。レンダリングの際は、作成者が用意した同期キューを尊重します。[優先度 1]
チェックポイント2.6に関する技法
2.7 作成者が識別し、サポートされていない自然言語の場合、ユーザーがコンテンツの言語変更の通知を要求できるようにします。 [優先度 3]
チェックポイント2.7に関する技法

指針3. ユーザーがレンダリングをオフにしたり、アクセシビリティを低下させるような動作を停止することができるようにする

作成者が指定した動作がコンテンツを曖昧にしたり、ユーザーにオリエンテーションを失わせ、アクセシビリティを低下させる可能性がある場合、ユーザーはその動作のレンダリングをオフにするか、動作を停止できることを保証します。

作成者が指定したコンテンツまたは動作が、ユーザー・エージェントを使用不可能にしたり、情報を曖昧にすることがあります。たとえば、明滅するコンテンツは、光感受性てんかんの人々の発作を引き起こしたり、認知的障害を持つ人々にとっては、刺激が強すぎてWebページが使用不可能になることがあります。点滅は、スクリーン・リーダーのユーザーに影響を与えることがあります。これは、テキストが点滅するたびに、スクリーン・リーダー(音声合成または点字ディスプレイと結合された)がテキストを繰り返すからです。刺激が強い背景イメージまたはサウンドは、ユーザーが他のコンテンツを見たり、聞いたりするのを不可能にすることがあります。一部の色の組合せも、視覚的な障害を持つユーザーに影響を与えることがあります。

動的に変化するWebコンテンツは、一部の支援技術に問題を起こすことがあります。予期しない変化(ビューポートのオープン、自動リダイレクション、ページ・リフレッシュなど)を起こすスクリプトは、認知的障害を持つユーザーのオリエンテーションを失わせることがあります。

ユーザーがコンテンツにアクセスするためには、これらの効果をオフにしなければならない場合があります。ユーザー・エージェントは、たとえコンテンツ(例、サウンド・ファイル)のハンドリングをオペレーティング・システムまたはヘルパー・アプリケーションに任せる場合も、オン/オフ・コントロールを提供しなければなりません。これにより、ユーザー・エージェントは、コンテンツのタイプに注意し、レンダリングしないことを選択できます。指針4および指針 10も参照してください。

コンテンツのアクセシビリティに関するチェックポイント:

3.1 ユーザーが背景イメージのレンダリングをオンおよびオフにできるようにします。[優先度 1]
チェックポイント3.1に関する技法
3.2 ユーザーが背景オーディオのレンダリングをオンおよびオフにできるようにします。[優先度 1]
チェックポイント3.2に関する技法
3.3 ユーザーがビデオのレンダリングをオンおよびオフにできるようにします。[優先度 1]
チェックポイント3.3に関する技法
3.4 ユーザーがオーディオのレンダリングをオンおよびオフにできるようにします。[優先度 1]
チェックポイント3.4に関する技法
3.5 ユーザーがアニメーションまたは点滅テキストをオンおよびオフにできるようにします。[優先度 1]
チェックポイント3.5に関する技法
3.6 ユーザーがアニメーションまたは点滅イメージをオンおよびオフにできるようにします。[優先度 1]
チェックポイント3.6に関する技法
3.7 ユーザーがスクリプトとアプレットのサポートをオンおよびオフにできるようにします。[優先度 1]
注意: これは、スクリーンの明滅を起こすようなスクリプトに対して特に重要です。これは、光感受性てんかんの人々は、明滅または点滅、特に毎秒4〜59回(ヘルツ)範囲の明滅が発作を引き起こすことがあるからです。
チェックポイント3.7に関する技法
3.8 作成者が指定した自動コンテンツ変更(例、リダイレクション、コンテンツ・リフレッシュ)の場合、ユーザーが変更速度を遅くできるようにします。[優先度 2]
チェックポイント3.8に関する技法
3.9 ユーザーがイメージのレンダリングをオンおよびオフにできるようにします。[優先度 3]
チェックポイント3.9に関する技法

指針4. スタイルのユーザー制御を保証する

ユーザーが好みのスタイル(色、テキスト・サイズ、合成音声のプロパティなど)をユーザー・エージェントが提供する選択肢から選択できるようにします。ユーザーは、作成者が指定したスタイルユーザー・エージェントのデフォルト値を無効にできなければなりません。

コンテンツへのアクセスの提供(指針2を参照)は、ユーザーがその表現を構成できることを含みます。視力の弱いユーザーは、作成者またはユーザー・エージェントが指定したデフォルトのサイズより大きなテキストを必要とするかもしれません。色盲のユーザーは、特定の色の組合せを強制または回避する必要があるかもしれません。身体的または認知的障害を持つユーザーは、マルチメディア表現の速さを調整する必要があるかもしれません。

SMIL 1.0 [SMIL]によって作成された同期マルチメディア表現などの動的表現の場合、認知的、聴覚的、視覚的、身体的障害を持つユーザーは、作成者が仮定した遅延時間内に表現および対話ができないことがあります。これらのユーザーにとって表現をアクセス可能にするために、同期マルチメディア表現またはオーディオ表現をレンダリングするユーザー・エージェントは、時間に依存しない方法によるコンテンツへのアクセスを提供するか、ユーザーが表現の再生速度を調整できるようにするか、その両方を可能にしなければなりません。

また、ユーザー・エージェントは、ユーザーが、選択コンテンツ・フォーカスなどのユーザー・インターフェース要素のスタイルを構成できるようにしなければなりません(例、十分なカラー・コントラストを保証するため)。

構成について詳しくは、指針10を参照してください。

注意: この指針のチェックポイントは、等価代替物を含むすべてのコンテンツに適用されます。

フォントと色に関するチェックポイント:

4.1 ユーザーがテキストのサイズを構成できるようにします。[優先度 1]
たとえば、ユーザーが、ユーザー・エージェントのユーザー・インターフェースを通じて直接またはユーザー・スタイル・シートの中でフォントのファミリとスタイルを指定できるようにします。または、ユーザーがコンテンツをズームまたは拡大できるようにします。
チェックポイント4.1に関する技法
4.2 ユーザーがフォント・ファミリを構成できるようにします。[優先度 1]
チェックポイント4.2に関する技法
4.3 ユーザーが前景色を構成できるようにします。[優先度 1]
チェックポイント4.3に関する技法
4.4 ユーザーが背景色を構成できるようにします。 [優先度 1]
チェックポイント4.4に関する技法

マルチメディアおよびオーディオ表現に関するチェックポイント:

4.5 ユーザーがオーディオ、ビデオ、アニメーションの表現速度を遅くできるようにします。[優先度 1]
チェックポイント4.5に関する技法
4.6 ユーザーがオーディオ、ビデオ、アニメーションの開始、停止、一時停止、早送り、巻き戻しができるようにします。[優先度 1]
チェックポイント4.6に関する技法
4.7 ユーザーがグラフィカル表示上のテキスト・トランスクリプト対照テキスト・トランスクリプトキャプションの位置を構成できるようにします。 [優先度 1]
チェックポイント4.7に関する技法
4.8 ユーザーがオーディオ音量を構成できるようにします。[優先度 2]
チェックポイント4.8に関する技法

合成音声に関するチェックポイント:

4.9 ユーザーが合成音声の再生速度を構成できるようにします。[優先度 1]
チェックポイント4.9に関する技法
4.10 ユーザーが合成音声の音量を構成できるようにします。[優先度 1]
チェックポイント4.10に関する技法
4.11 ユーザーが合成音声の音程、性別、その他の発音プロパティを構成できるようにします。 [優先度 2]
チェックポイント4.11に関する技法

ユーザー・インターフェースのアクセシビリティに関するチェックポイント:

4.12 ユーザーが作成者ユーザーのスタイル・シートを選択したり、それらを無視できるようにします。[優先度 1]
注意: 定義では、ブラウザのデフォルトのスタイル・シートが常に存在しますが、作成者またはユーザーのスタイルが優先されることがあります。
チェックポイント4.12に関する技法
4.13 ユーザーが選択項目を強調表示する方法を構成できるようにします(例、前景と背景の色)。[優先度 1]
チェックポイント4.13に関する技法
4.14 ユーザーがコンテンツ・フォーカス強調表示する方法を構成できるようにします(例、前景と背景の色)。 [優先度 1]
チェックポイント4.14に関する技法
4.15 ユーザーがフォーカスの変更方法を構成できるようにします。[優先度 2]
たとえば、ユーザー・インターフェースのフォーカスが新しく開いたビューポートに自動的に移動しないようにユーザーが要求できるようにします。
チェックポイント4.15に関する技法
4.16 ユーザーからの明確な要求なしに開くビューポート、プロンプト、ウィンドウについて、それらが開く方法をユーザーが構成できるようにします。[優先度 2]
チェックポイント4.16に関する技法

指針5. システム規定と標準インターフェースを監視する

適用可能なインターフェースを通じて他のソフトウェア(例、支援技術、オペレーティング・システム、プラグイン)と通信します。ユーザー・エージェントのユーザー・インターフェース、文書化、インストールなどに関するシステムとプログラミング言語の規定を監視します。

ユーザー・エージェントのアクセシビリティは、ユーザーの「アクセシビリティ環境」の中での通信を伴います。これには、次の項目が含まれます。

相互動作可能なAPIおよび次のシステム規定を使用すると、支援技術のユーザーと開発者にとって予想可能性が向上します。

コンテンツのアクセシビリティに関するチェックポイント:

5.1 W3C文書オブジェクト・モデル(DOM)レベル2のCoreおよびHTMLモジュールに適合し、それらが定義するインターフェースをエクスポートすることにより、HTMLおよびXMLコンテンツに対するプログラマティックな読み込みアクセスを提供します。[優先度 1]
注意: これらのモジュールは、DOM Level 2 [DOM2]のChapter 1および2で定義されています。サポートされているHTMLXMLのバージョンに関する情報と「読み込み専用」DOMの定義については、同仕様を参照してください。このチェックポイントは、チェックポイント 2.1の重要な特殊ケースです。HTMLとXML以外のコンテンツについては、チェックポイント 5.3を参照してください。
チェックポイント5.1に関する技法
5.2 ユーザーがユーザー・インターフェースを通じてHTMLおよびXMLコンテンツを変更できる場合、W3C文書オブジェクト・モデル(DOM)レベル2のCoreおよびHTMLモジュールに準拠し、それらが定義するインターフェースをエクスポートすることにより、同じ機能をプログラマティックに提供します。[優先度 1]
たとえば、ユーザー・インターフェースでユーザーがHTMLフォームを完成できる場合、これはDOM APIを通じても可能でなければなりません。注意: これらのモジュールは、DOM Level 2 [DOM2]のChapter 1および2で定義されています。サポートされているHTMLXMLのバージョンに関する情報については、DOM Level 2 [DOM2]を参照してください。このチェックポイントは、チェックポイント 2.1の重要な特殊ケースです。HTMLとXML以外のコンテンツについては、チェックポイント 5.3を参照してください。
チェックポイント5.2に関する技法
5.3 HTMLとXML以外のマークアップ言語の場合、標準API(例、プラットフォームに依存しないAPIとオペレーティング・システムに関する標準API)を使ったコンテンツに対するプログラマティックなアクセスを提供します。[優先度 1]
注意: このチェックポイントは、チェックポイント 5.1チェックポイント 5.2では扱われていないコンテンツを取り上げています。このチェックポイントは、チェックポイント 2.1の重要な特殊ケースです。
チェックポイント5.3に関する技法
5.4 W3C文書オブジェクト・モデル(DOM)レベル2のCSSモジュールに適合し、それが定義するインターフェースをエクスポートすることにより、カスケード・スタイル・シート(CSS)へのプログラマティックなアクセスを提供します。[優先度 3]
注意: このモジュールは、DOM Level 2 [DOM2]のChapter 5で定義されています。サポートされているCSSのバージョンに関する情報については、同仕様を参照してください。このチェックポイントは、チェックポイント 2.1の重要な特殊ケースです。
チェックポイント5.4に関する技法

ユーザー・インターフェースのアクセシビリティに関するチェックポイント:

5.5 標準API(例、W3C DOMなどのプラットフォームに依存しないAPI、オペレーティング・システムに関する標準API、プログラミング言語、プラグイン、仮想マシン環境に関する規定など)を使ったユーザー・エージェントのユーザー・インターフェース・コントロールに対するプログラマティックな読み込みおよび書き込みアクセスを提供します。[優先度 1]
たとえば、支援技術がユーザー・エージェントの現在の入力構成に関する情報にアクセスできることを保証し、キーボード・イベント、マウス・イベントなどを通じて機能をトリガーできるようにします。
チェックポイント5.5に関する技法
5.6 選択コンテンツ・フォーカスユーザー・インターフェースのフォーカス機構を実装します。[優先度 1]
チェックポイント 7.1チェックポイント 5.5も参照してください。注意: このチェックポイントは、チェックポイント 5.5の重要な特殊ケースです。
チェックポイント5.6に関する技法
5.7 コンテンツユーザー・インターフェース・コントロール(選択コンテンツ・フォーカスユーザー・インターフェース・フォーカス)に対する変更のプログラマティックな通知を提供します。[優先度 1]
チェックポイント5.5も参照してください。.
チェックポイント5.7に関する技法
5.8 プログラマティックな交換がタイムリーに進行することを保証します。[優先度 2]
たとえば、この文書の他のチェックポイントが必要とする情報のプログラマティックな交換は、情報の消失(コンテンツまたはユーザー・インターフェースに対する変更が、その変更の通信より速く起こった場合のリスク)を防ぐのに十分効率的でなければなりません。このチェックポイントに関する技法では、開発者が(例、支援技術が文書オブジェクト・モデルやアクセシビリティに必要なその他の情報に対してタイムリーにアクセスできることを保証するために)通信遅延を減らすための方法について説明しています。
チェックポイント5.8に関する技法
5.9 オペレーティング・システムの規定とアクセシビリティ設定に従います。特にユーザー・インターフェース設計、デフォルトのキーボード構成、製品のインストール、文書化に関する規定に従います。 [優先度 2]
チェックポイント10.2も参照してください。
チェックポイント5.9に関する技法

指針6. アクセス可能な仕様を実装する

W3C勧告が入手可能で、かつ作業にとって適切な場合、それを実装します。すべてのサポートされている仕様のアクセシビリティ機能を実装します。

開発者は、オープンでアクセス可能な仕様を実装するべきです。オープンな仕様に適合することは、支援技術の設計が容易になることにより、相互動作性とアクセシビリティを促進します(指針5でも説明されている)。W3C仕様は、次の理由からアクセシビリティを促進します。

コンテンツのアクセシビリティに関するチェックポイント:

6.1 サポートされた仕様(マークアップ言語、スタイル・シート言語、メタデータ言語、グラフィックス形式など)のアクセシビリティ機能を実装します。[優先度 1]
注意: 技法文書[UAAG10-TECHS]は、W3C仕様のアクセシビリティ機能を取り上げています。
チェックポイント6.1に関する技法
6.2 W3C勧告が入手可能で、かつ作業にとって適切な場合、それを使用し、それに適合します。[優先度 2]
たとえば、マークアップについては、HTML4.01[HTML4]、XHTML1.0[XHTML10]、またはXML1.0[XML]を実装します。スタイル・シートについては、CSS[CSS1][CSS2])を実装します。数学については、MathML[MATHML]を実装します。同期マルチメディアについては、SMIL1.0[SMIL]を実装します。HTMLおよびXMLコンテンツに対するプログラマティックなアクセスについては、指針5を参照してください。
注意: 後方互換性の理由から、ユーザー・エージェントは、廃止された仕様の機能のサポートを続けるべきです。現在の指針は、アクセシビリティを必ずしも促進するわけではありませんが、幅広く展開されている一部の廃止された言語機能を参照しています。廃止された言語機能については、一般に言語の仕様に記述されています。
チェックポイント6.2に関する技法

指針7. ナビゲーション機構を提供する

各種のナビゲーション機構(直接ナビゲーション、順次ナビゲーション、検索、構造化ナビゲーション)を通じたコンテンツへのアクセスを提供します。

さまざまなナビゲーション機構を提供することは、障害を持つユーザー(およびすべてのユーザー)がコンテンツによりすばやくアクセスするのを助けます。コンテンツのナビゲーションは、コンテンツにシリアルにアクセスするユーザー(例、同期音声や点字など)にとって特に重要です。

順次ナビゲーション(例、行スクロール、ページ・スクロール、アクティブ要素を通じた順次ナビゲーションなど)は、よく定義された手順(行単位、画面単位、リンク単位など)でレンダリングされたコンテンツの中を前進(または後退)することです。順次ナビゲーションは、コンテキストを提供できますが、時間がかかります。順次ナビゲーションは、コンテキストを探すためにページを縦にスキャンできないユーザーにとって重要であるとともに、ページに不慣れなすべてのユーザーにとって利益となります。順次アクセスは、要素タイプ(例、リンクのみ)、コンテンツ構造(例、ヘッダーからヘッダーへのナビゲーション)、その他の基準に基づいています。

直接ナビゲーション(特定のリンクまたはパラグラフに直接移動する、文字列のインスタンスを検索するなど)は、順次ナビゲーションより高速ですが、一般にコンテンツに慣れている必要があります。直接ナビゲーションは、身体的障害を持つユーザーにとって重要であるとともに、すべての「パワー・ユーザー」にとって利益となります。ポインティング・デバイスを使ってテキストまたは構造化コンテンツを選択することは、直接ナビゲーションの一形式です。テキストの検索は、直接ナビゲーションの重要なバリエーションの1つです。

ヘッダー、テーブル、リストのナビゲーションなどの構造化ナビゲーション機構は、コンテキストとスピードの両方を実現します。文書構造に対するプログラマティックなアクセスについては、指針5を参照してください。

ユーザー・エージェントは、ユーザーがナビゲーション機構を構成できるようにするべきです(例、リンクのみ、リンクとヘッダー、またはテーブルとフォームのナビゲーションができるようにする)。構成について詳しくは、指針10を参照してください。

ユーザー・インターフェースのアクセシビリティに関するチェックポイント:

7.1 ユーザーがビューポート(フレームを含む)をナビゲートできるようにします。 [優先度 1]
注意: たとえば、フレームセットのすべてのフレームが並んで表示されている場合、ユーザーがキーボードを使ってそれらの間をナビゲートできるようにします。また、フレームを一度にアクセスまたは表示するとき(例、テキスト・ブラウザまたは音声合成によって)、他のフレームへのリンクのリストを提供します。ビューポート内にナビゲートすると、そのビューポートが現在のビューポートになります。
チェックポイント7.1に関する技法
7.2 ブラウズ履歴機構を提供するユーザー・エージェントの場合、ユーザーが前のビューポートに戻ると、そのビューポートにおける注目位置が復元します。 [優先度 1]
たとえば、ユーザーが複数のビューポートの間を「行き来」する場合、最後にいたビューポート位置を見つけることができます。
チェックポイント7.2に関する技法
7.3 ユーザーがすべてのアクティブな要素をナビゲートできるようにします。[優先度 1]
ナビゲーションには、アクティブな要素に加え、非アクティブな要素も含まれます。注意: このチェックポイントは、チェックポイント7.6の重要な特殊ケースです。
チェックポイント7.3に関する技法
7.4 ユーザーがアクティブな要素のみのナビゲートを選択できるようにします。[優先度 2]
チェックポイント7.4に関する技法
7.5 ユーザーが、レンダリングされたテキスト等価物を含む、レンダリングされたテキスト・コンテンツを検索できるようにします。[優先度 2]
注意: 検索結果(例、選択またはコンテンツ・フォーカス)のマーキングには、オペレーティング・システムの規定を使用します。
チェックポイント7.5に関する技法
7.6 ユーザーが構造に従ってナビゲートできるようにします。[優先度 2]
たとえば、ユーザーが文書のよく知っている要素(パラグラフ、テーブルとテーブル・セル、ヘッダー、リストなど)をナビゲートできるようにします。 注意: ナビゲーションの進行状況(例、選択またはコンテンツ・フォーカス)を示すには、オペレーティング・システムの規定を使用します。
チェックポイント7.6に関する技法
7.7 ユーザーが構造化されたナビゲーションを構成できるようにします。[優先度 3]
たとえば、ユーザーがパラグラフだけ、またはヘッダーとパラグラフだけをナビゲートできるようにします。
チェックポイント7.7に関する技法

指針8. ユーザーに正しいオリエンテーションを持たせる

ユーザーによるコンテキストのブラウズの理解を助けるために、コンテンツの構造とメタデータに関する情報をユーザーに提供します。

すべてのユーザーは、ブラウズしているときに自分の「場所」を理解するための助けとなる手がかりを必要としています。このような手がかりを提供する機構には、次のようなものがあります。

これらのオリエンテーション機構は、コンテンツをシリアルに見るユーザーにとって(例、音声または点字でレンダリングする場合)特に重要です。たとえば、これらのユーザーは、グラフィカルに表示されたテーブルを目によって「スキャン」して、テーブル・セルのヘッダー、隣のセルなどに関する情報を見つけることはできません。ユーザー・エージェントは、ユーザーがテーブル・セルの関係、フレームの関係(グラフィカル・レイアウトがどんな関係を示しているか?)、フォームのコンテキスト(フォームにすべて記入したか?)、リンク情報(このリンクを前に訪問したことがあるか?)を理解するための他の手段を提供しなければなりません。

ユーザー・エージェントは、オリエンテーション情報を出力デバイスに依存しない方法で利用可能にしなければなりません。指針1も参照してください。

コンテンツのアクセシビリティに関するチェックポイント:

8.1 作成者が指定した各テーブルの目的およびテーブルのセルやヘッダー間の関係をユーザーに利用可能にします。[優先度 1]
たとえば、テーブル・ヘッダーに関する情報、ヘッダーのセルの関係、テーブルの要約情報、セルの位置情報、テーブルの時限などに関する情報を提供します。チェックポイント5.3も参照してください。注意: このチェックポイントは、チェックポイント2.1の重要な特殊ケースです。
チェックポイント8.1に関する技法
8.2 あるリンクを訪問したことがあるかどうかをユーザーに示します。[優先度 2]
注意: リンクを訪問したかどうかを区別する唯一の要因として色を使用しないこと。複数の色を知覚できないユーザーやレンダリングできないデバイスがあります。このチェックポイントは、チェックポイント8.4の重要な特殊ケースです。
チェックポイント8.2に関する技法
8.3 そこから先が有料となることを示すマークがリンクに付いているかどうかをユーザーに示します。[優先度 2]
注意: このチェックポイントは、チェックポイント8.4の重要な特殊ケースです。W3C仕様の『Common Markup for micropayment per-fee-links』[MICROPAYMENT]」は、作成者がどのようにしたらマイクロペイメント情報を相互動作可能な方法でマークアップできるかについて説明しています。
チェックポイント8.3に関する技法
8.4 ユーザーがリンクをたどるかどうかを決めるのを助けるために、作成者が用意し、ユーザー・エージェントが計算したリンク情報を利用可能にします。[優先度 3]
作成者が用意する情報には、リンク・コンテンツ、リンク・タイトル、リンクが内部かどうか、リンクが有料かどうか、コンテンツのタイプ、サイズ、またはリンクされたリソースの資源言語に関するヒントなどがあります。ユーザー・エージェントが計算する情報には、ユーザーがそのリンクを訪問したことがあるかどうかなどがあります。注意: ユーザー・エージェントは、リンクに関する情報を計算する際にリンクによって指定されるリソースを検索する必要はありません。
チェックポイント8.4に関する技法

ユーザー・インターフェースのアクセシビリティに関するチェックポイント:

8.5 現在のビューポート選択コンテンツ・フォーカスを(標準インターフェースが利用可能な場合はそれを通じて)強調表示および識別するための機構を提供します。[優先度 1]
注意: これには、フレームの強調表示と識別が含まれます。このチェックポイントは、チェックポイント1.1の重要な特殊ケースです。チェックポイント8.4も参照してください。
チェックポイント8.5に関する技法
8.6 構造要素(例、フレーム、ヘッダー、リスト、フォーム、テーブルなど)から構築されたコンテンツの「アウトライン」ビューをユーザーが利用可能にします。[優先度 2]
たとえば、フレームセットの各フレームについて、コンテンツのテーブル内の各エントリが文書のヘッダーとリンクしているようなヘッダーからなるコンテンツのテーブルを提供します。注意: アウトライン・ビューは、ナビゲート可能でなくてもかまいませんが、ナビゲート可能にする場合はチェックポイント7.6を満たすことができます。
チェックポイント8.6に関する技法
8.7 アクティブな要素を(標準インターフェースが利用可能な場合はそれを通じて)強調表示および識別するための機構を提供します。[優先度 2]
注意: ユーザー・エージェントは、リンクの強調表示などの適切なスタイル・シート機構を実装することにより、このチェックポイントを満たすことができます。
チェックポイント8.7に関する技法
8.8 ユーザーがアウトライン・ビューを構成できるようにします。[優先度 3]
たとえば、ユーザーが、アウトラインの詳細レベルを構成できるようにします。チェックポイント8.6チェックポイント5.5も参照してください
チェックポイント8.8に関する技法
8.9 リンクに関するどんな情報を提示するかをユーザーが構成できるようにします。[優先度 3]
注意: チェックポイント8.4も参照してください。
チェックポイント8.9に関する技法

指針9. コンテンツおよびビューポートの変更をユーザーに通知する

ユーザーに対してコンテンツまたはビューポートの変更を出力デバイスに依存しない方法で警告します。

視覚的障害または特定のタイプの学習障害を持つ人々の場合、注目位置がなるべく動かないことが重要です。予期しない変化は、ユーザーがビューポートをいくつ開いているか、どれが現在のビューポートか、などの手がかりを失う原因になることがあります。ユーザー・エージェントは、動的なコンテンツによって起こるコンテンツやビューポートの変化をユーザーに通知するか、ユーザーがスクリプトを完全にオフにできるようにするべきです(チェックポイント3.7を参照)。

ユーザー・エージェントは、通知が出力デバイスに依存しない方法で利用可能になることを保証しなければなりません。指針1も参照してください。

ユーザー・インターフェースのアクセシビリティに関するチェックポイント:

9.1 選択またはコンテンツ・フォーカスが変化する場合、変化後にビューポート内にあることを保証します。[優先度 2]
たとえば、リンクをナビゲートしているユーザーは、ビューポートの外部にある文書の一部をナビゲートすることができます。したがって、ビューポートは新しいフォーカスの位置を含むようにスクロールするべきです。
チェックポイント9.1に関する技法
9.2 ユーザーによる明確なフォーム提出コントロールのアクティブ化以外の任意の方法で、間接的にトリガーされた任意のフォーム提出を確認するようにユーザーに注意を促します。[優先度 2]
たとえば、メニュー・オプションが選択されたとき、フォームのすべてのフィールドが記入されたとき、またはマウスオーバー・イベントが起こったときに、フォームを自動的に提出してはなりません。
チェックポイント9.2に関する技法2
9.3 共通タイプのコンテンツビューポートの変更に関して、ユーザーが通知設定を構成できるようにします。[優先度 3]
たとえば、スクリプトが実行されたこと、新しいビューポートが開いたこと、プルダウン・メニューが開いたこと、新しいフレームがフォーカスを受け取ったことなどを通知するかどうかを選択できるようにします。
チェックポイント9.3に関する技法
9.4 コンテンツ(例、文書、イメージ、オーディオ、ビデオなど)をロードする際、どの程度までロードされたか、ロードがストールしていないかを示します。[優先度 3]
チェックポイント9.4に関する技法
9.5 レンダリングされたコンテンツ内のビューポートの相対位置(再生されたオーディオまたはビデオ・クリップの割合、表示されたWebページの割合など)を示します。[優先度 3]
注意: ユーザー・エージェントは、ユーザーがブラウズしている方法によって、コンテンツのフォーカス位置、選択位置、またはビューポート位置に従って割合を計算します。
チェックポイント9.5に関する技法

指針10. 構成およびカスタマイズを可能にする

頻繁に実行する作業が容易になり、かつ設定が保存されるように、ユーザーはユーザー・エージェントを構成できるようにします。

Webユーザーは、幅広い能力を持っており、スタイル、グラフィカル・ユーザー・インターフェース構成、キーボード構成などに関する設定に従ってユーザー・エージェントを構成できなければなりません。

ユーザー・インターフェースのアクセシビリティに関するチェックポイント:

10.1 入力構成(例、キーボードまたは音声バインド)についての現在のユーザー設定に関する情報をユーザーに提供します。[優先度 1]
チェックポイント10.1に関する技法
10.2 オペレーティング・システムのアクセシビリティ規定に干渉するようなデフォルト入力構成は避けます。 [優先度 1]
特にデフォルト構成は、オペレーティング・システムのために予約された移動アクセス・キーボード変更子に干渉するべきではありません。システム規定とアクセシビリティ設定については、チェックポイント5.9を参照してください。
チェックポイント10.2に関する技法
10.3 現在の作成者が指定した入力構成(例、コンテンツHTMLで"accesskey"属性を使って指定されたキーボード・バインド)に関する情報をユーザーに提供します。[優先度 2]
チェックポイント10.3に関する技法
10.4 ユーザーが入力構成を変更できるようにします。[優先度 2]
音声アクティブ化ブラウザの場合、どの音声コマンドが機能をアクティブ化するかをユーザーが修正できるようにします。同様によく使用する機能へのクイック・アクセス(例、ボタンによる)に関するグラフィカル・ユーザー・エージェントのユーザー・インターフェースをユーザーが変更できるようにします。チェックポイント10.5チェックポイント10.9も参照してください。
チェックポイント10.4に関する技法
10.5 ユーザーが設定したワンステップ操作が1つの入力コマンドによってアクティブ化されるように、ユーザーがユーザー・エージェントを構成できるようにします。[優先度 2]
注意: ユーザー・エージェントは、すべてのユーザー・エージェント機能に対して1つのコマンドによるアクティブ化を提供する必要はなく、一部の機能でも構いません。このチェックポイントは、チェックポイント10.4の重要な特殊ケースです。
チェックポイント10.5に関する技法
10.6 入力構成を示すには、オペレーティング・システムの規定に従います。[優先度 2]
たとえば、一部のオペレーティング・システムでは、ある機能がメニューから利用可能な場合、その機能をアクティブ化するキーの文字に下線が付いています。注意: このチェックポイントは、チェックポイント5.9の重要な特殊ケースです。
チェックポイント10.6に関する技法
10.7 この文書の構成要件に関して、ユーザーがユーザー設定をプロファイルに保存できるようにします。 [優先度 2]
注意: これは、スタイル、表現の速さ、入力構成、ナビゲーション、ビュー、通知に関するユーザー設定を含みます。ユーザーは、利用可能なプロファイルまたはプロファイルなし(すなわち、ユーザー・エージェントのデフォルト設定)が選択できなければなりません。
チェックポイント10.7に関する技法
10.8 デフォルトの入力構成で頻繁に使用する機能が簡単にアクティブ化できるように保証します。[優先度 3]
最も頻繁な操作が簡単にアクセスでき、1つのコマンドで操作可能にします。
チェックポイント10.8に関する技法
10.9 ユーザーがグラフィカル・ユーザー・エージェントのユーザー・インターフェース・コントロールの配置を構成できるようにします。[優先度 3]
注意: このチェックポイントは、チェックポイント10.4の重要な特殊ケースです。
チェックポイント10.9に関する技法

指針11. アクセス可能な製品文書およびヘルプを提供する

ユーザーが文書からソフトウェアの機能、特にアクセシビリティに関する機能を学習できることを保証します。

文書化には、製品のインストール、ヘルプの要求、使用、または構成の方法について説明したすべてのものが含まれます。文書化の少なくとも1つのバージョンは、『Web Content Accessibility Guidelines 1.0(Webコンテンツ・アクセシビリティに関する指針1.0)』[WCAG10]に適合していなければなりません。

アクセシビリティをサポートする機能は、障害を持つユーザーがユーザー・エージェントの効率的な操作を学習できるように、明確に文書化されていなければなりません。キーボードのアクセシビリティの文書化は、視覚的障害およびある種の身体的障害を持つユーザーにとって特に重要です。この文書化がないと、ある障害(または複数の障害)を持つユーザーは、個々の作業が実行できるとは考えないかもしれません。また、ユーザーがある作業を実行するために、マウスを使ったり、支援技術のマウス・エミュレーション・キーストロークを使うなど、非常に効率の悪い技法を使用しようとするかもしれません。

チェックポイント5.9も参照してください。

ユーザー・インターフェースのアクセシビリティに関するチェックポイント:

11.1 『Web Content Accessibility Guidelines 1.0(Webコンテンツ・アクセシビリティに関する指針1.0)』[WCAG10]に適合した製品文書化のバージョンを提供します。 [優先度 1]
ユーザー・エージェントは、文書化を複数の形式で提供することができますが、少なくとも1つは『Web Content Accessibility Guidelines 1.0(Webコンテンツ・アクセシビリティに関する指針1.0)』[WCAG10]に適合していなければなりません。
チェックポイント11.1に関する技法
11.2 アクセシビリティを促進するすべてのユーザー・エージェント機能を文書化します。[優先度 1]
たとえば、文書化またはヘルプ・システムをレビューして、この文書に記述されているアクセシビリティ機能に関する情報が含まれていることを確認します。
チェックポイント11.2に関する技法
11.3 デフォルトの入力構成(例、デフォルトのキーボード・バインド)を文書化します。[優先度 1]
チェックポイント11.3に関する技法
11.4 文書の各セクションにおいて、アクセシビリティを促進するユーザー・エージェントのすべての機能について記述します。[優先度 2]
注意: これは、チェックポイント11.2より具体的な要件です。
チェックポイント11.4に関する技法
11.5 ソフトウェア・リリース間の変更を文書化します。[優先度 2]
チェックポイント11.5に関する技法

3. 付録:用語集

アクティブ要素
アクティブ要素は、ユーザー・インターフェースまたはスクリプトのいずれかを通じてアクティブ化(または「トリガー」)することができる動作を持つ要素です。どの要素がアクティブなのかは、文書言語の種類および機能がユーザー・エージェントによってサポートされているかにより異なります。たとえば、HTML4.01[HTML4]文書の場合、アクティブな要素には、リンク、イメージ・マップ、フォーク・コントロール、"longdesc"属性の値を持つ要素インスタンス、(例、各種の"on"属性を通じて)スクリプト(イベント・ハンドラと明示的に関連付けられた要素インスタンスがあります。ほとんどのシステムは、コンテンツ・フォーカスを使って、アクティブな要素をナビゲートし、どれをアクティブ化するかを識別しています。アクティブ要素の動作は、マウス、キーボード、APIなどの複数の機構を通じてトリガーできます。アクティブ化の効果は、要素に依存します。たとえば、リンクがアクティブ化された場合、通常、ユーザー・エージェントはリンクされたリソースを検索します。フォーム・コントロールがアクティブ化された場合、状態(例、チェック・ボックス)を変更したり、ユーザー入力(例、テキスト・フィールド)を取り込むことができます。「イベント・ハンドラ」の定義も参照してください。
アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API) (API)
アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)は、アプリケーション間で通信がどのように行われるかを定義します。
支援技術
この文書のコンテキストでは、支援技術は、障害を持つ人々がコンピュータと対話するのを助けるために、1つまたは複数の他のユーザー・エージェントに依存するユーザー・エージェントです。たとえば、スクリーン・リーダー・ソフトウェアは支援技術です。これは、ブラウザまたは他のアプリケーション・ソフトウェアに依存して、特に視覚的および学習上の障害を持つ人々にとってWebアクセスを可能にします。

この文書のコンテキストで重要な支援技術の例には、次のようなものがあります。

この文書を越えて、支援技術は、障害を持つ人々が毎日の活動を実行するのを支援するために、特別に設計されたソフトウェアまたはハードウェア(例、車椅子、読書マシン、捕獲用デバイス、テキスト電話、振動ページャー)から構成されます。
オーディオ表現
オーディオ表現は、スタンドアロンのオーディオ・トラックです。オーディオ表現の例としては、音楽演奏、ラジオスタイルのニュース放送、朗読などがあります。オーディオ表現に自然言語が含まれる場合、それと等価なテキスト(例、テキスト・トランスクリプト)を作成することができます。
聴覚的説明
聴覚的説明は、表現の主要な視覚的要素を説明するためにあらかじめ録音された人間の声または合成音声(録音または動的生成)のいずれかです。聴覚的説明は、表現のオーディオ・トラックと同期しており、通常はオーディオ・トラックの自然なポーズ中に行われます。聴覚的説明は、行動、身体言語(ボディー・ランゲージ)、グラフィックス、場面変更などに関する情報を含んでいます。
作成者スタイル
作成者スタイルは、文書またはそれに関連するスタイル・シートに基づいているか、サーバーにより生成されるスタイル・プロパティの値です。
キャプション
キャプション(「クローズ・キャプション」とも呼ばれる)は、他の聴覚または視覚トラックと同期するテキスト・トランスクリプトです。キャプションは、会話や音響効果などの会話以外のサウンドに関する情報を示します。これらは、耳の不自由な人々、耳が聞こえにくい人々、その他オーディオを聞くことができない人々(例、騒音の大きな環境にいる人々)にとって利益になります。キャプションは、一般にビデオの上、下、または字幕スーパーによりグラフィカルにレンダリングされます。 注意: この文書では、「キャプション」という語を含む他の用語が別の意味を持つ場合があります。たとえば、「テーブル・キャプション」は、テーブルのタイトルで、しばしばテーブルの上または下にグラフィカルに配置されます。この文書の場合、「キャプション」の意図する意味はコンテキストから明白です。
対照テキスト・トランスクリプト
対照テキスト・トランスクリプトは、映画やアニメーションのテキスト等価物です。具体的にいうと、聴覚トラックのテキスト・トランスクリプトと視覚トラックのテキスト等価物を組み合わせたものです。たとえば、典型的な対照テキスト・トランスクリプトは、話された会話セグメントに表現の主要な視覚的要素(動作、身体言語(ボディー・ランゲージ)、グラフィックス、シーン変化)のテキスト説明を各所に挿入したものです。「テキスト・トランスクリプト」と「聴覚的説明」の定義も参照してください。対照テキスト・トランスクリプトは、耳と目の不自由な人には必須です。
構成
この文書のコンテキストで、構成するとは、オプション、インターフェース・レイアウトの設定、ユーザー・エージェントの動作、レンダリング・スタイル、その他、この文書で要求されているパラメータの集まりから選択することを意味します。これは、ユーザー・エージェントのユーザー・インターフェースプロファイル、またはスタイル・シートを通じて、もしくはスクリプトを使って行うことができます。ユーザーは、ユーザー・エージェントのセッション間で自分の構成を(例、プロファイルに)保存できるべきです。
コンテンツ
この文書では、コンテンツは、HTML4.01またはABBR>XMLなどのマークアップ言語仕様によって定義される要素属性、コメント、その他の機能を含む、文書ソースを意味します。「レンダリングされたコンテンツ」と「コンテンツの等価代替物」の定義も参照してください。
コントロール
この文書では、「コントロール」という名詞は「ユーザー・インターフェース構成要素」または「フォーム構成要素」を意味します。
デバイスに依存しない
「デバイスに依存しない」とは、サポートされた入力または出力デバイスAPIについて、APIを通じてソフトウェアを使用できることを意味します。ユーザー・エージェントは、デバイスの入力と出力に関して、オペレーティング・システムの規定に従い、かつ標準システムAPIを使用するべきです。
文書オブジェクト・モデル (DOM)
文書オブジェクト・モデルは、文書の標準化されたツリー構造表現に対するインターフェースです。このインターフェースにより、作成者はスクリプト言語(例、JavaScript)を使って、スクリプト言語間で一貫性のある方法で文書にアクセスしたり、文書を変更することができます。文書オブジェクト・モデルは、標準インターフェースとして、作成者だけではなく、支援技術の開発者にとっても、個々のユーザーのニーズに最も合った方法で、情報を抽出し、レンダリングすることを容易にします。関連するW3C DOM勧告は、参考資料にリストされています。
文書
文書は、すべての製品マニュアル、インストール指示、ヘルプ・システム、チュートリアルを含む、ベンダーが製品に関して提供するあらゆる情報を表します。
コンテンツの等価代替物
何らかの形にレンダリングされたコンテンツは、障害を持つユーザーにとって常にアクセス可能であるとは限らないので、作成者は、コンテンツに対する等価代替物を用意しなければなりません。この文書のコンテキストでは、等価代替物は、「主」コンテンツが障害を持たない人々に対して提供するのと基本的に同じ機能を、障害を持つ人々に対して(障害の性質と技術の状況から実現可能な範囲において)提供しなければなりません。たとえば、「満月」というテキストは、ユーザーに提示されたとき、おそらく満月のイメージと同じ情報を表します。等価情報とは、同じ機能の充足に重点を置いていることに注意してください。イメージがリンクの一部にあり、イメージを理解することがリンク先を推測するために不可欠である場合、等価物もリンク先の観念をユーザーに与えなければなりません。
コンテンツの等価代替物には、テキスト代替物(長いおよび短い、同期および非同期)と非テキスト代替物(例、聴覚的説明、書かれたテキストを手話で翻訳した視覚的トラック)を含みます。『Web Content Accessibility Guidelines 1.0(Webコンテンツ・アクセシビリティに関する指針1.0)』[WCAG10]およびそれに関連する技法文書[WCAG10-TECHS]を参照してください。
それぞれのマークアップ言語は、等価代替物を指定するために独自の機構を定義しています。たとえば、HTML 4.01[HTML4]またはSMIL 1.0[SMIL]では、"alt"属性が多くの要素に対する代替テキストを指定します。HTML 4.01の場合、作成者は属性値(例、TABLE要素の"summary"属性)、要素コンテンツ(例、指定された外部コンテンツのOBJECT、フレーム代替のNOFRAMES、スクリプト代替のNOSCRIPT)、散文の形で代替を提供することができます。
イベント、スクリプト、イベント・ハンドラ
ユーザー対話(例、マウスを動かしたり、キーを押すなど)、オペレーティング・システムなどからの要求によって特定のイベントが起こったとき、ユーザー・エージェントはしばしばある作業を実行します。一部のマークアップ言語では、文書のロードとアンロード、マウスのクリックまたはカーソル移動イベント、キーボード・イベント、その他のユーザー・インターフェース・イベントなどの特定イベントが起こったときに、イベント・ハンドラと呼ばれるスクリプトが実行するように作成者は指定できます。注意: HTML、スタイル・シート、文書オブジェクト・モデル、スクリプトの組合せは、しばしば「ダイナミックHTML」または「DHTML」と呼ばれます。しかし、DHTMLを公式に定義するW3C仕様はないため、この文書では、「イベント・ハンドラ」および「スクリプト」と呼んでいます。
フォーカスコンテンツ・フォーカスユーザー・インターフェース・フォーカス現在のフォーカス
フォーカスという概念は、ユーザー・エージェントにある次の2つの識別機構を表しています。
  1. 「コンテンツ・フォーカス」は、文書内のアクティブな要素を指定します。ビューポートは、最大1つのコンテンツ・フォーカスを持っています。
  2. 「ユーザー・インターフェース・フォーカス」は、ユーザー入力(例、ラジオ・ボタン、テキスト・ボックス、メニューなど)に応答するユーザー・インターフェースのコントロールを指定します。
「フォーカス」という用語は、上の両方の意味を含んでいます。この文書では、どちらか一方を意味する場合、そのことが明示されています。
複数のビューポートが共存する場合、それぞれがコンテンツとユーザー・インターフェース・フォーカスを持つことができます。常に1つのコンテンツ・フォーカスまたは1つのユーザー・インターフェース・フォーカスがアクティブになっています。これをカレント・フォーカスと呼びます。カレント・フォーカスは、ユーザー入力に対応し、キーボード、ポインティング・デバイスなどによってコンテンツ・フォーカスとユーザー・インターフェース・フォーカスを切り替えることができます。コンテンツ・フォーカスとユーザー・インターフェース・フォーカスの両方とも強調表示することができます。「注目位置」の定義も参照してください。
グラフィカル
この文書では、「グラフィカル」という用語は、視覚的消費のためにレンダリングされた情報(テキスト、グラフィックス、色など)を表します。
強調表示
強調表示機構は、選択またはフォーカスされたコンテンツを際立たせます。たとえば、グラフィカル強調表示機構には、点線ボックス、下線、反転表示などがあります。合成音声強調表示機構には、音声のピッチとボリュームの変更があります。
入力構成
入力構成は、ユーザー・エージェントの機能と何らかのユーザー・インターフェース・トリガー機構(例、メニュー、ボタン、キーボード・キー、音声コマンドなど)の間のマッピングです。デフォルトの入力構成は、ソフトウェアをインストールした後にユーザーが知るマッピングです。これは、ユーザー・エージェントの文書に含まれていなければなりません。
ネイティブ・サポート
ユーザー・エージェントがある機能をサポートするために他のソフトウェア(例、プラグインまたは外部プログラム)を必要としない場合、その機能をネイティブにサポートしています。ユーザー・エージェントに採り入れられているオペレーティング・システムの機能は、ネイティブ・サポートの一部と考えられます。しかし、ユーザー・エージェントは、ネイティブ機能のアクセシビリティに対して責任を負っているので、採り入れられたオペレーティング・システム機能のアクセシビリティにも責任を負っていると考えられます。
自然言語
自然言語は、フランス語、日本語、米国式手話などの話す、書く、または身振りによる人間言語です。Web上では、コンテンツの自然言語は、マークアップまたはHTTPヘッダーによって指定することができます。例として、"lang" attribute in HTML 4.01の"lang"属性([HTML4]、セクション8.1)、"xml:lang" attribute in XML 1.01.0の"xml:lang"属性([XML]、セクション2.12)、HTML 4.01 "hreflang" attributeのリンクで使用される"hreflang"属性([HTML4]、セクション12.1.5)、HTTPのContent-Languageヘッダー([RFC2616]、セクション14.12)、Accept-Languageリクエスト・ヘッダー([RFC2616]、セクション14.4)などがあります。
オフスクリーン・モデル
オフスクリーン・モデルは、別のユーザー・エージェントのレンダリングされたコンテンツに基づく、支援技術により作成されるレンダリングされたコンテンツです。一般にオフスクリーン・モデルに依存する支援技術は、標準システムの描画呼び出しを途中で止めることにより、オフスクリーン・モデルを構築します。たとえば、表示ドライバの場合、一部のスクリーン・リーダーは、描画プロセスの複数の時点で描画呼び出しをフックすることにより、画面上の描画内容を監視するように設計されています。ユーザー・エージェントのフォーマットについて知ることは、支援技術に有用な情報を提供することができますが、この文書では、特定のレンダリングではなく、文書オブジェクト・モデルへのアクセスに重点を置いています。たとえば、テキストを描画するためにシステム呼び出しに依存するのではなく、支援技術が文書オブジェクト・モデルを通じてテキストにアクセスするべきです。
注目位置
ビューポートの注目位置は、レンダリングされたコンテンツにおけるその位置です。ユーザーは、各種の方法(グラフィカルに、音声として、点字としてなど)でレンダリングするブラウザを使って、レンダリングされたコンテンツを見ているため、「注目位置」の正確な意味は一定ではありません。ユーザー・エージェントやブラウズするコンテキストによって、二次元領域(例、グラフィカル・レンダリングの場合)または単一位置(例、音声レンダリングまたは音声ブラウズの場合)を表すことがあります。注目位置は、時間とともに変化するコンテンツ(例、オーディオ表現)における特定の時刻を表すこともあります。ユーザー・エージェントは、フォーカス選択、またはその他の手段を使って注目位置を指定することができます。ユーザー・エージェントは、注目位置を予期しない方法で変更するべきではありません。そうしないと、ユーザーのオリエンテーションを失わせることがあります。
プロファイル
プロファイルは、ユーザー・エージェントの構成に使用できるユーザー設定の名前を持ち、持続的な表現です。設定には、入力構成、スタイル設定などがあります。ユーザー・アカウントが区別されているシステムの場合、各ユーザーがログオンするとき、プロファイルによりソフトウェアをすばやく再構成したり、複数のユーザーがプロファイルを共有することができます。プラットフォームに依存しないプロファイルは、複数の異なるプラットフォーム上で同じユーザー・エージェントを使用する場合に便利です。
プロパティ、値、デフォルト
ユーザー・エージェントは、文書の要素にフォーマット・アルゴリズムやスタイル情報を適用することにより、文書をレンダリングします。フォーマットは、文書をどこに(画面、紙、スピーカーを通じて、点字ディスプレイ上、移動デバイス上などに)レンダリングするかを含む、複数の要因によって異なります。スタイル情報(例、フォント、色、音声の抑揚など)は、要素自身(例、HTMLにおける特定のスタイル属性)、スタイル・シート、またはユーザー・エージェントの設定に基づいています。これらの指針の目的から、それぞれのフォーマットまたはスタイル・オプションは、プロパティによって支配され、各プロパティは、有効な値の集まりから1つの値を取ることができます。この文書では、一般に「プロパティ」という用語は、CSS 2([CSS2]、セクション3)で定義された意味を持っています。この文書で使用されている「スタイル」という用語は、スタイルに関連したプロパティの集まりを意味します。
ユーザー・エージェントがインストールされたときに、プロパティに与えられる値をそのプロパティのデフォルト値と呼びます。
認識
ユーザー・エージェントが情報を識別できる場合、マークアップ、コンテンツ・タイプ、またはレンダリング効果を「認識する」といいます。認識は、組込機構、文書タイプ定義(DTD)スタイル・シート、ヘッダー、その他の手段を通じて行われます。認識に失敗する例として、HTML3.2ユーザー・エージェントは、HTML4.01[HTML4]の新しい要素または属性を認識できません。ユーザー・エージェントは、要素または属性が指定する点滅コンテンツを認識できますが、アプレット内の点滅は認識できません。技法文書[UAAG10-TECHS]には、アクセシビリティに影響を与えることが知られているいくつかのマークアップがリストされています。ユーザー・エージェントは、これらのマークアップを認識するべきです。
レンダリングされたコンテンツ
レンダリングされたコンテンツは、スタイル・シート、変換、ユーザー・エージェントの設定などを適用した後にレンダリングされるコンテンツの部分です。与えられた要素に対してレンダリングされるコンテンツは、要素の開始タグと終了タグ、属性の値(例、HTMLの"alt"、"title"、"summary"属性)、または外部データ(例、HTMLの"longdesc"によって指定されるIMG要素またはリソース)の間に表示できます。コンテンツは、グラフィカル・ディスプレイ、聴覚的・ディスプレイ(スピーカー・デバイスに対する会話または会話以外の音)、または触覚的ディスプレイ(点字または触覚ディスプレイ)にレンダリングできます。
選択現在の選択
一般に選択は、文書内のコンテンツの範囲(例、テキスト、イメージなど)を識別します。構造化された(文書ツリーに基づいた)選択と構造化されていない(例、テキストベースの)選択があります。コンテンツは、ユーザー対話、スクリプトなどを通じて選択できます。選択は、切取りおよび貼付け操作、文書内の特定要素の指定、スクリーン・リーダーが行うべきことの識別など、さまざまな目的に使用できます。
選択は、ユーザーにより(例、ポインティング・デバイスまたはキーボードにより)または適切なアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を通じて設定できます。ビューポートは、最大1つの選択を持つことができます(ただし、1つの選択を不連続なテキスト断片としてグラフィカルにレンダリングすることが可能)。複数のビューポートが共存する場合、それぞれが選択を持つことができますが、アクティブなのは1つだけで、それを現在の選択と呼びます。
画面上では、色、フォント、グラフィックス、拡大などを使って選択を強調表示することができます。また、選択を抑揚のある音声などにレンダリングすることもできます。
標準デバイス API
オペレーティング・システムは、デフォルトでは、ポインティング・デバイス、キーボード、音声入力などのデバイスを使って使用するように設計されています。オペレーティング・システム(ウィンドウ・システム)は、これらのデバイスのための「標準API」を提供します。現在のデスクトップ・コンピュータの場合、標準入力APIはマウスおよびキーボードに対応しています。タッチ・スクリーン・デバイスまたは移動デバイスの場合、標準入力APIには、スタイラス、ボタン、音声などが含まれるでしょう。ディスプレイとサウンド・カードは、グラフィカル・デスクトップ環境のための標準出力デバイスと考えられ、それぞれが標準APIを持っています。
テキスト・トランスクリプト
テキスト・トランスクリプトは、オーディオ情報(例、映画またはアニメーションのオーディオ表現または聴覚トラック)のテキスト等価物です。テキスト・トランスクリプトは、会話や音響効果などの会話以外のサウンドに関するテキストを提供します。テキスト・トランスクリプトは、オーディオ情報を、聴覚的障害を持つ人々とオーディオを再生できない人々にとってアクセス可能にします。通常、テキスト・トランスクリプトは、あらかじめ書かれていますが、その場で生成する(例、スピーチ/テキスト変換による)こともできます。「キャプション」と「対照テキスト・トランスクリプト」の定義も参照してください。
ユーザー・エージェント
ユーザー・エージェントは、テキスト、グラフィックス、サウンド、ビデオ、イメージ、その他のコンテンツ・タイプを含むWebコンテンツを取り込み、レンダリングします。ユーザー・エージェントは、特定の種類のコンテンツを取り扱うために別のユーザー・エージェントを必要とすることがあります。たとえば、ブラウザは、サウンドまたはビデオをレンダリングするために、別のプログラムまたはプラグインを実行することがあります。ユーザー・エージェントには、グラフィカル・デスクトップ・ブラウザ、マルチメディア・プレーヤ、テキスト・ブラウザ、音声ブラウザ、そして、スクリーン・リーダー、画面拡大鏡、ボイス・シンセサイザー、オンスクリーン・キーボード、音声入力ソフトウェアなどの支援技術があります。
ユーザー・インターフェース
この文書の目的に関して、ユーザー・インターフェースは次の両方を含んでいます。
  1. ユーザー・エージェントのユーザー・インターフェース」。すなわち、ユーザー・エージェントがユーザー対話のために提供するメニュー、ボタン、キーボード・アクセスなどのコントロールや機構。
  2. 「コンテンツのユーザー・インターフェース」。すなわち、フォーム・コントロール、リンク、アプレットなど、ネイティブに実装され、コンテンツの一部であるアクティブな要素
この文書では、必要に応じて両者を明確に区別しています。
ユーザー・スタイル
ユーザー・スタイルは、ユーザー・インターフェースの設定、ユーザー・スタイル・シート、その他のユーザー対話に基づくスタイルのプロパティ値です。
ユーザーが開始した、ユーザー・エージェントが開始した
ユーザーが開始した活動は、ユーザーがユーザー・インターフェースを操作した結果として起こります。ユーザー・エージェントが開始した活動は、スクリプトの実行(例、ユーザー・インターフェースを通じてトリガーされないイベントにバインドされたイベント・ハンドラ)、オペレーティング・システムの条件、または組み込まれたユーザー・エージェント動作の結果として起こります。
ビュー、ビューポート、現在のビューポート
ユーザー・エージェントは、各種のコンテンツ(マークアップ言語、サウンド、ビデオなど)を取り扱うことができます。ユーザーは、レンダリングされたコンテンツビューポートを通じて見ます。ビューポートには、ウィンドウ、フレーム、一枚の紙、スピーカー、仮想拡大鏡などがあります。ビューポートの中に別のビューポートを持つことができます(例、ネスト・フレーム)。ビューポートには、プロンプト、メニュー、警報など、コンテンツを提示しないユーザー・インターフェース・コントロールは含まれません。
ユーザー・エージェントは、1つのコンテンツをさまざまな方法でレンダリングできます。それぞれのレンダリングをビューと呼びます。たとえば、ユーザー・エージェントにより、ユーザーは文書全体またはヘッダーのリストのみを見ることができます。これらは、文書に関する2つの異なるビューです。
ビューは、ソース情報をレンダリングする方法、ビューポートはレンダリングする場所に対応します。現在のフォーカス現在の選択の両方を含んだビューポートは、現在のビューポートと呼ばれます。一般に複数のビューポートが共存する場合、現在のビューポートが強調表示されます。
ビューポートは、一度にすべてのレンダリングされたコンテンツへのアクセスをユーザーに与えることはできません。この場合、ユーザー・エージェントは、スクロール機構または早送り/巻き戻し機構を提供するべきです。

4. 謝辞

この文書を作成したユーザー・エージェント作業グループの活動的な参加者は、James Allan、Denis Anson、Kitch Barnicle、Harvey Bingham、Dick Brown、Al Gilman、Jon Gunderson、Ian Jacobs、Marja-Riitta Koivunen、Charles McCathieNevile、Mark Novak、David Poehlman、Mickey Quenzer、Gregory Rosmaita、Madeleine Rothberg、Rich Schwerdtfegerです。

レビューおよび過去の参加を通じて貢献した次の方々に感謝します。Paul Adelson、Olivier Borius、Judy Brewer、Bryan Campbell、Kevin Carey、Wendy Chisholm、David Clark、Chetz Colwell、Wilson Craig、Nir Dagan、Daniel Dardailler、B. K. Delong、Neal Ewers、Geoff Freed、John Gardner、Larry Goldberg、Glen Gordon、John Grotting、Markku Hakkinen、Eric Hansen、Earle Harrison、Chris Hasser、Kathy Hewitt、Philipp Hoschka、Masayasu Ishikawa、Phill Jenkins、Earl Johnson、Jan K舐rman (for help with html2ps)、Leonard Kasday、George Kerscher、Peter Korn、Josh Krieger、Catherine Laws、Greg Lowney、Susan Lesch、Scott Luebking、William Loughborough、Napoleon Maou、Peter Meijer、Karen Moses、Masafumi Nakane、Charles Oppermann、Mike Paciello、David Pawson、Michael Pederson、Helen Petrie、Michael Pieper、Jan Richards、Hans Riesebos、Joe Roeder、Lakespur L. Roca、Lloyd Rutledge、Liam Quinn、T.V. Raman、Robert Savellis、Constantine Stephanidis、Jim Thatcher、Jutta Treviranus、Claus Thogersen、Steve Tyler、Gregg Vanderheiden、Jaap van Lelieveld、Jon S. von Tetzchner、Willie Walker、Ben Weiss、Evan Wies、Chris Wilson、Henk Wittingen、Tom Wlodkowski。

5. 参考資料

W3C仕様の最新版についてはhttp://www.w3.org/TRにあるW3C技術レポートのリストを参照してください。

[ATAG10]
"Authoring Tool Accessibility Guidelines 1.0", J. Treviranus, C. McCathieNevile, I. Jacobs, and J. Richards, eds., 3 February 2000. このATAG 1.0 勧告はhttp://www.w3.org/TR/2000/REC-ATAG10-20000203です。
[CSS1]
"CSS, level 1 Recommendation", B. Bos, H. Wium Lie, eds., 17 December 1996, revised 11 January 1999. このCSS 1勧告はhttp://www.w3.org/TR/1999/REC-CSS1-19990111です。
[CSS2]
"CSS, level 2 Recommendation", B. Bos, H. Wium Lie, C. Lilley, and I. Jacobs, eds., 12 May 1998. このCSS 2勧告はhttp://www.w3.org/TR/1998/REC-CSS2-19980512です。
[DOM2]
"Document Object Model (DOM) Level 2 Specification", L. Wood, A. Le Hors, V. Apparao, L. Cable, M. Champion, J. Kesselman, P. Le H馮aret, T. Pixley, J. Robie, P. Sharpe, C. Wilson, eds. 仕様の最新版はhttp://www.w3.org/TR/DOM-Level-2から入手可能です。
[HTML4]
"HTML 4.01 Recommendation", D. Raggett, A. Le Hors, and I. Jacobs, eds., 24 December 1999. このHTML 4.01勧告はhttp://www.w3.org/TR/1999/REC-html401-19991224です。
[MATHML]
"Mathematical Markup Language", P. Ion and R. Miner, eds., 7 April 1998. This MathML 1.0 Recommendation is http://www.w3.org/TR/1998/REC-MathML-19980407.
[MICROPAYMENT]
"Common Markup for micropayment per-fee-links", T. Michel, ed. W3C作業ドラフトの最新版は http://www.w3.org/TR/Micropayment-Markup から入手可能です。
[RDF10]
"Resource Description Framework (RDF) Model and Syntax Specification", O. Lassila, R. Swick, eds., 22 February 1999. このRDF勧告はhttp://www.w3.org/TR/1999/REC-rdf-syntax-19990222です。
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"Key words for use in RFCs to Indicate Requirement Levels", S. Bradner, March 1997.
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"Hypertext Transfer Protocol -- HTTP/1.1, J. Gettys, J. Mogul, H. Frystyk, L. Masinter, P. Leach, T. Berners-Lee, June 1999.
[SMIL]
"Synchronized Multimedia Integration Language (SMIL) 1.0 Specification", P. Hoschka, ed., 15 June 1998. このSMIL 1.0勧告はhttp://www.w3.org/TR/1998/REC-smil-19980615です。
[UAAG10-CHECKLIST]
この文書の付録には、すべてのチェックポイントが優先度順にリストされています。チェックリストは、表形式またはリスト形式で入手可能です。
[UAAG10-TECHS]
"Techniques for User Agent Accessibility Guidelines 1.0," J. Gunderson, I. Jacobs, eds. 技法文書の最新草稿はhttp://www.w3.org/TR/UAAG10-TECHS/から入手可能です。
[WCAG10]
"Web Content Accessibility Guidelines 1.0", W. Chisholm, G. Vanderheiden, and I. Jacobs, eds., 5 May 1999. このWCAG 1.0勧告はhttp://www.w3.org/TR/1999/WAI-WEBCONTENT-19990505です。
[WCAG10-TECHS]
"Techniques for Web Content Accessibility Guidelines 1.0", W. Chisholm, G. Vanderheiden, and I. Jacobs, eds. この文書の最新版はhttp://www.w3.org/TR/WCAG10-TECHSから入手可能です。
[XHTML10]
"XHTML[tm] 1.0: The Extensible HyperText Markup Language", S. Pemberton, et al. 2000年1月26日付2000 XHTML 1.0勧告はhttp://www.w3.org/TR/2000/REC-xhtml1-20000126から入手可能です。
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"Extensible Markup Language (XML) 1.0.", T. Bray, J. Paoli, C.M. Sperberg-McQueen, eds., 10 February 1998. このXML 1.0勧告はhttp://www.w3.org/TR/1998/REC-xml-19980210です。